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平成23年度・長野県(数学)高校入試問題 [平成23年度(2011年)・数学]

平成23年度・長野県(数学)高校入試問題のダウンロードはこちらから
http://www.pref.nagano.lg.jp/kyouiku/kyougaku/koukounuusi/index23.htm

■■まとめ■■
かなり難しい問題が入っています。関数の最後のほうは関数を図形的に考えることのできる力や,図形の最後の問題はかなり難しかったことでしょう。点数が取れる問題から取り組むことが大切です。

■■解説■■
クリックすると大きくなります。参考にしてください。
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■■ポイント■■
[1]小問集合
(1)計算問題→難なくこなしてほしいところ。
(2)x2+2x=6x+12 → x2-4x-12=0 因数分解して(x-6)(x+2)=0 → x=6,-2
(3)全体aを5bずつ配ると,3個余るので,a=5b+3
(4)反比例の一般式はxy=aとも書ける。比例定数aは,-3×2=-6。よって,-9y=-6。
(5)作図問題。中心はABCからの距離が等しい点であるから,垂直二等分線の作図をする。
 AとBから,BとCからの垂直二等分線を2回作図した交点が中心である。
(6)面積が等しい,というキーワードが出てきたときは,平行線を引く,という手順を
 覚えておく。△AOB=△AOPであるから,AOは固定させておき,Bを動かす。
 図のようにBからAOに平行な線を引き,Aからx軸に平行な線との交点がPになる。
 OAの傾きは-1,B(2,4)であるから,直線BPはy=-x+6で,Pのy座標は1だからP(5,1)
(7)△EAF∽△EBCで,相似比は2:5であるから,AFの長さは16/5。よってFD=8-16/5=24/5

[2]いろいろな問題
(1)①Pは真下,Qは右側にあるので,弧PQは円周の1/4になっているから,円周角は45°
②まず,全部の場合の数は4×3=12通り。
 ∠A=90°のときは,PQが直径になる。(1,3),(3,1)のときの2通りになる。
③丁寧に考える。Pが1のときは・・・と,順番にやる。
 P=1のとき,(x,y)=(1,3),(1,4)
 P=2のとき,(x,y)=(2,4)
 P=3のとき,(x,y)=(3,1),(3,4)
 P=4のとき,(x,y)=(4,1),(4,2),(4,3) よって,合計8通りになる。
(2)タイルの数を数えると,n番目で必要なタイルはn2である。
①6番目は62=36枚
②方程式を作ると,n2+47=(n+1)2となる。これを解くと,n=23となる。
(3)問題用紙の絵が多少みにくいが,頂点Aに集まるすべての角が90°であることに注意する。
①△ABCを底面とすると,高さはADとなる。
②体積を2通りで見る方法である
 ① 底面△ABC,高さAD
 ② 底面△BCD,高さx
 △BCDの長さを求めると,△ABC,△ACDは3:4:5の直角三角形であるからBC=CD=5。
 △ABDは45°定規になっているので,BD=4√2。よって図でBH=2√2。
 ここから,三平方の定理より,CH=√17となるので,体積を2通りで見ればよい。

[3]ダイヤグラムの問題
(1)弟は鉄塔まで30分で歩いたので,2100÷30=70(m/秒)
(2)姉の速さは60m/秒であるから,傾きは-60。また(70,0)を通るので,
 y=-6(x-70)=-60x+4200
(3)①弟は70分後に,100mの地点にいたことになる。弟は(30,2100)と(70,100)を通るので,
 傾きは-50。よって,弟の直線の式はy=-50(x-70)+100=-50x+3600。
 y=0となるとき,x=72より,2分後
 ②t分後にこのことが起こったとすると,
  -50t+3600=-60(t+1)+4200
   ※姉が1分後に弟と同じ距離のところになるという式
  これを解くと,t=54であり,-50×54+3600=900(m)
(4)弟が姉より早く着くには,姉と同時に到着するよりも早ければよい。つまり,(30,2100)
 と(70,0)を通ればよいので,このときの速さはア52.5(m/分)とすればよい。(ただし,姉
 よりも遅い速さで弟が動いたので,b<60である。)

[4]平面図形。最短距離の問題は私立高入試などで時々出題される。
(1)ACを結ぶと,3:4:5の三角形が出てくる。AC=6
(2)△AEQと△ABPにおいて,
 AE=AB(正三角形)
 AQ=AP(正三角形)であり,
 2辺が等しいことがすぐわかる。あとは間の角は,
 ∠EAQ=∠EAB(60°)+∠BAQ
 ∠BAP=∠QAP(60°)+∠BAQ となる。
 よって,2辺と間の角が等しいので,△AEQ≡△ABP
(3)(2)より,△AEQと△ABPが合同なので,△ABPの面積を求めればよい。
 ∠BAPが90°であり,△ABHが3:4:5の三角形だから,△ABPも3:4:5の三角形である。
 AB=5だから,AP=5×3/4=15/4 。よってS=5×15/4×1/2=75/8
(4)EQ+QP+PCが最短距離となる場合,図のようになる。
 △AQPが正三角形であり,○=60°であり,
 ECが一直線上にあるので,●=60°となる。よって△APHは30°の定規になる。
 △EAQ=△BAPより,EQ=BP。また,PC=PAから,
 EQ+QP+PC=BP+2AP…(★)となる。
 [1]△APHで,AH=3より,AP=2√3
 [2]PH=√3だから,BP=4-√3。よって★より,
 EQ+QP+PC=(4-√3)+2×2√3=4+3√3


■■補助説明■■
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11nagano_suuhojo02.JPG
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コメント 5

へら

とても分かりやすかったです。
ありがとうございました。
ただ、23年度長野県数学の4番(3)に関して
正三角形の頂点Eとひし形の頂点Cを結ぶと
なぜ∠EPAが(この問題に限らず)必ず60度になるのかが分かりません。
教えていただけたら幸いです。

by へら (2011-03-25 17:16) 

T.Ueno

へらさん、こんにちは。
[4](4)でよろしかったでしょうか。
今回問題の条件に、△AQPは正三角形とする、とあるので
EとCを結んだときに∠EPA(∠QPA)が60度となるのです。
もし疑問が解決しなかったら、またお伺いください。
by T.Ueno (2011-03-25 19:58) 

へら

早速のご返答ありがとうございます。
確かに正三角形という条件はありますが
AとPは固定されているので
∠EPAの角度は60度にしかならないと思います。
例えば∠EPAが50度という条件だったらPはこの位置にはいられないはずです。
60度ならよくて50度では駄目な理由、
つまり∠EPAが60度にしかならない理由を必死で考えております。
(様々なひし形でやってみましたが、全て60度になるようです)
by へら (2011-03-25 21:11) 

t.ueno

へらさん,再びお答えします。
①まずこの問題でなぜ,E,Q,P,Cが一直線上に乗っているかを詳細に説明していませんでしたので,もう一度丁寧に書いてみました。(ちょっと後半わかりにくいなぁと自分で書きながら思っていたのですが…)
②そして,どんなひし形であってもこれと同じように正三角形の頂点とひし形の頂点を結んだ時に,60度となる証明を載せました。もうちょっというと,この絵ではひし形の右側部分は全く使わないので,「二等辺三角形ABCの垂線をおろし…」という問題だったとしても一般化できますね。△EBCが二等辺三角形であることに気づけば,あと一歩です。

補助説明を見てみてください。よろしくお願いします。
by t.ueno (2011-03-26 02:51) 

へら

詳しい解説ありがとうございました。
答より、ついつい60度になる理由の方が気になってしまいました。
自分がこの試験を受けていたら満点取れなかった(笑)。
自分もまだまだです。
この度は本当にありがとうございました。
by へら (2011-03-26 15:12) 

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