平成23年度・茨城県(理科)高校入試問題 [平成23年度(2011年)・理科]
平成23年度・茨城県(理科)高校入試問題のダウンロードはこちらから
http://www.tokyo-np.co.jp/k-shiken/index.html
■■まとめ■■
基本的な問題が並んでいます。今までの学習成果がきちんと試される問題です。
[3]イオン化傾向というテーマです。勉強したことのない生徒にとってはつらかったかもしれ
ません。(1)が答えられなくても(2)以降は基本問題ですから,飛ばす勇気を持ってほしいとこ
ろでした。
■■ポイント■■
[1]小問集合
(1)単細胞生物を選ぶ。答えはミカヅキモ。
(2)500mA端子につないでもめもりが読み取りにくかったので,50mA端子に変える。
(3)アは酸素,イは気体は発生しない。ウは水素,エは二酸化炭素が発生する。
(4)粘り気が弱いと山が高くならず,すそ野が広くなり,穏やかな噴火になる。
[2]小問集合。
(1)1次関数的に水温が増えていることに気づけば問題ない。最初だけ12℃増えているが,
これは実験誤差である。
(2)空気中の水蒸気が水滴になると,雲ができる。地表が強く熱せられて上昇気流が起こる
ので,これは太陽のエネルギーが上昇気流を起こしているのである。
(3)仕事の原理について。道具を使った場合でも,直接した仕事と変わらない。仕事=力の大
きさ×距離 でその積は変わらない。てこの長さが3mになったので,押す力は1/3の20kg分。
よって200N。ただし,押す長さは長くなり3倍の90cm。
(4)①鉄と硫黄の化学反応式:Fe+S→FeS
②試験管Bは硫化鉄になったので,鉄や硫黄の性質は失われている。よって磁石に引き寄せ
られない。また,硫化鉄に塩酸を入れると,硫化水素が発生する。
FeS+2HCl→H2S+FeCl2
(5)音は,鼓膜でとらえ,あ:耳小骨で信号を増幅し,い:うずまき管を通って,聴神経をと
おり,脳へ伝える。
(6)二酸化炭素は有機物を燃やしたときに発生する。ここでは,石油などの化石燃料を燃やし
たときに発生する。また,再生可能なエネルギーをバイオマスエネルギーという。知識と
して覚えておくこと。
[3]イオンに関する問題
まず,「イオン化傾向」について。この実験の場合,亜鉛板と銅板のうち,亜鉛板が溶ける。
電解質の溶液中でのイオンになりやすさを「イオン化傾向」といい,Mg>Al>Zn>Fe>Cu
(曲る亜鉛鉄道) と語呂合わせで覚えておくとよい。
(1)ZnがZn2+のイオンになる。
→電子がイの方向に流れる。(電流の向きはうア)
→電子が銅板に達する。水溶液中のH+が寄ってくる。
→水溶液中のCl-が亜鉛板に寄ってくる。 という変化。
つまり銅板から導線を伝って電流が流れ,亜鉛板に入るので,銅板が+極,亜鉛板が-極に
なる。
(2)化学電池という名前は問題ないだろう。
(3)亜鉛板が亜鉛イオンになる
(4)塩酸の電離式:HCl→H+ + Cl-
(5)電解質の水溶液を選べばよい
[4]圧力に関する問題
(1)どの面を下にしても,質量は2.4kgだから,2.4kg→24N
(2)B面が一番へこむ。これは,面積が小さい分,圧力が大きくなるからである。
(3)Aと同じ→レンガ2,レンガ3は質量が半分なので,面積も半分になれば,圧力が同じに
なる。つまりG面がA面の面積の半分である。
B面と同じ→B面の面積は60cm2であるから,30cm2であるものを選べばよく,E面とH面。
(4)レンガ1とレンガ3を重ねたときにはたらく力の大きさは合計36Nであるから,力の大きさを
面積で割って,36N÷(0.2m×0.1m)=1800(N/m2)である。
ちなみに,N/m2はPa(パスカル)という単位でもある。
[5]ヒトの血液について
(1)動脈血:酸素が多い血液,大動脈や肺静脈を流れる。
ちなみに,静脈血は二酸化炭素が多い血液で大静脈や肺動脈を流れる。
(2)赤血球中の赤い色素はヘモグロビンと言って,酸素とくっつき,酸素を全身に運ぶ。
(3)体内で発生したアンモニアは肝臓で尿素に変えられ,腎臓でこしとられ尿として体外に出す。(4)毛細血管と各細胞の間を埋め尽くす液を組織液といい,養分や不要物などの受け渡しを
している。
[6]天体の年周運動・日周運動
(1)この絵を見て,A冬至,B春分秋分,Cイ夏至であることをまずはとらえる。
(2)南中高度は,公転面に対して地軸が傾いているからであり,季節によって太陽光線のあたる
角度が異なるからである。
(3)①太陽の見かけの通り道を黄道という。
②地球がAの位置にあるとき,
a)真夜中なので図の位置にいる。
b)頭の上が南,と方角を決める。
すると,ちょうどしし座が見える。
南の方角にしし座が見える。
③地球がBの位置にあるとき,
a)日没なので図の位置にいる。
b)頭の上が南,と方角を決める。
すると9時の方角にある星座
を選べばよいので,さそり座
になる。
(3)たとえば(2)のAの状態を考える。いま,南の空に見える星座はしし座であるが,同じ場所
で同じ時刻で1か月後,地球は自転しているのでおとめ座になる。
ある日の午後8時に真南にいて座が見えていたとき,1か月後午後8時には真南にやぎ座が見
える。こう考えていくと4か月後に見えるのはおひつじ座である。
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■■まとめ■■
基本的な問題が並んでいます。今までの学習成果がきちんと試される問題です。
[3]イオン化傾向というテーマです。勉強したことのない生徒にとってはつらかったかもしれ
ません。(1)が答えられなくても(2)以降は基本問題ですから,飛ばす勇気を持ってほしいとこ
ろでした。
■■ポイント■■
[1]小問集合
(1)単細胞生物を選ぶ。答えはミカヅキモ。
(2)500mA端子につないでもめもりが読み取りにくかったので,50mA端子に変える。
(3)アは酸素,イは気体は発生しない。ウは水素,エは二酸化炭素が発生する。
(4)粘り気が弱いと山が高くならず,すそ野が広くなり,穏やかな噴火になる。
[2]小問集合。
(1)1次関数的に水温が増えていることに気づけば問題ない。最初だけ12℃増えているが,
これは実験誤差である。
(2)空気中の水蒸気が水滴になると,雲ができる。地表が強く熱せられて上昇気流が起こる
ので,これは太陽のエネルギーが上昇気流を起こしているのである。
(3)仕事の原理について。道具を使った場合でも,直接した仕事と変わらない。仕事=力の大
きさ×距離 でその積は変わらない。てこの長さが3mになったので,押す力は1/3の20kg分。
よって200N。ただし,押す長さは長くなり3倍の90cm。
(4)①鉄と硫黄の化学反応式:Fe+S→FeS
②試験管Bは硫化鉄になったので,鉄や硫黄の性質は失われている。よって磁石に引き寄せ
られない。また,硫化鉄に塩酸を入れると,硫化水素が発生する。
FeS+2HCl→H2S+FeCl2
(5)音は,鼓膜でとらえ,あ:耳小骨で信号を増幅し,い:うずまき管を通って,聴神経をと
おり,脳へ伝える。
(6)二酸化炭素は有機物を燃やしたときに発生する。ここでは,石油などの化石燃料を燃やし
たときに発生する。また,再生可能なエネルギーをバイオマスエネルギーという。知識と
して覚えておくこと。
[3]イオンに関する問題
まず,「イオン化傾向」について。この実験の場合,亜鉛板と銅板のうち,亜鉛板が溶ける。
電解質の溶液中でのイオンになりやすさを「イオン化傾向」といい,Mg>Al>Zn>Fe>Cu
(曲る亜鉛鉄道) と語呂合わせで覚えておくとよい。
(1)ZnがZn2+のイオンになる。
→電子がイの方向に流れる。(電流の向きはうア)
→電子が銅板に達する。水溶液中のH+が寄ってくる。
→水溶液中のCl-が亜鉛板に寄ってくる。 という変化。
つまり銅板から導線を伝って電流が流れ,亜鉛板に入るので,銅板が+極,亜鉛板が-極に
なる。
(2)化学電池という名前は問題ないだろう。
(3)亜鉛板が亜鉛イオンになる
(4)塩酸の電離式:HCl→H+ + Cl-
(5)電解質の水溶液を選べばよい
[4]圧力に関する問題
(1)どの面を下にしても,質量は2.4kgだから,2.4kg→24N
(2)B面が一番へこむ。これは,面積が小さい分,圧力が大きくなるからである。
(3)Aと同じ→レンガ2,レンガ3は質量が半分なので,面積も半分になれば,圧力が同じに
なる。つまりG面がA面の面積の半分である。
B面と同じ→B面の面積は60cm2であるから,30cm2であるものを選べばよく,E面とH面。
(4)レンガ1とレンガ3を重ねたときにはたらく力の大きさは合計36Nであるから,力の大きさを
面積で割って,36N÷(0.2m×0.1m)=1800(N/m2)である。
ちなみに,N/m2はPa(パスカル)という単位でもある。
[5]ヒトの血液について
(1)動脈血:酸素が多い血液,大動脈や肺静脈を流れる。
ちなみに,静脈血は二酸化炭素が多い血液で大静脈や肺動脈を流れる。
(2)赤血球中の赤い色素はヘモグロビンと言って,酸素とくっつき,酸素を全身に運ぶ。
(3)体内で発生したアンモニアは肝臓で尿素に変えられ,腎臓でこしとられ尿として体外に出す。(4)毛細血管と各細胞の間を埋め尽くす液を組織液といい,養分や不要物などの受け渡しを
している。
[6]天体の年周運動・日周運動
(1)この絵を見て,A冬至,B春分秋分,Cイ夏至であることをまずはとらえる。
(2)南中高度は,公転面に対して地軸が傾いているからであり,季節によって太陽光線のあたる
角度が異なるからである。
(3)①太陽の見かけの通り道を黄道という。
②地球がAの位置にあるとき,
a)真夜中なので図の位置にいる。
b)頭の上が南,と方角を決める。
すると,ちょうどしし座が見える。
南の方角にしし座が見える。
③地球がBの位置にあるとき,
a)日没なので図の位置にいる。
b)頭の上が南,と方角を決める。
すると9時の方角にある星座
を選べばよいので,さそり座
になる。
(3)たとえば(2)のAの状態を考える。いま,南の空に見える星座はしし座であるが,同じ場所
で同じ時刻で1か月後,地球は自転しているのでおとめ座になる。
ある日の午後8時に真南にいて座が見えていたとき,1か月後午後8時には真南にやぎ座が見
える。こう考えていくと4か月後に見えるのはおひつじ座である。
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