平成23年度・北海道(理科)高校入試問題 [平成23年度(2011年)・理科]
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http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/gakuryoku.html
■■まとめ■■
全体的に難しい問題はありませんが,所々考えにくい問題が入っています。
[4]問3で表の意味を正確に読み取るのは難しいでしょう。
[5]問2は計算がやや煩雑です。方程式を立てて考えられるか。
[6]問2は落ち着いて考えれば難しくないが,ややこしいので間違えてしまいそうです。
■■ポイント■■
[1]地層に関する問題
問1 火山灰が押し固められてできたのは凝灰岩また生物の死がいが押し固められてできた
のは,チャートや石灰岩などがある。
問2 ブナの葉について聞かれるのは珍しい。これはやや寒冷な地域に生息する。環境を知
る手掛かりを,示相化石という。
問3 まずF層はアンモナイトがあったので,これは中生代で決まる。D層はC層からフズリ
ナが出たので,それよりも古いことがわかるが,新生代か中生代かまでは決められない。
[2]運動に関する問題
問1 表をみると,3コマで16.8cmずつ増えていることがわかる。最初は等速直線運動をして
いることがわかる。1コマは1/10秒であるから,速さは168cm/秒
鉄球には水平方向には力が働かず,鉛直方向には力がつりあっている。
問2 表をよく見ると15コマめまでは16.8cmずつ増えているが,15コマ~18コマになるとき
に16.4cmしか増えなくなった。ここでは斜面をあがって行ったと考えればよい。
問3 速さがだんだん遅くなる → 力が運動方向と逆向きにはたらいている。
今回,斜面がまっすぐの直線なので,斜面に平行な向きの力の大きさは一定である。
[3]酸とアルカリに関する問題
問1 実験をするときは,電極をきれいにしなければならない。よって,蒸留水を用いて
よく洗った後に実験をおこなう。
問2(1)(a)イオンに分かれることを電離という。
(b)(c)電流を流さない物質は非電解質といい,ここではエタノールを選ぶ。
(2)Ba2+は2個の電子を失い,+の電気を帯びている。
問3(1)中和は水が1分子でもできれば中和という。中性になった時ではないので注意。
(2)(3)ここでは水に溶けにくい硫酸バリウムができたので白色沈殿が起こった。
[4]呼吸のしくみ
問1(1)(2)肺胞は表面積を広げることで効率よく酸素と二酸化炭素の交換を行っている。
小腸の柔毛も同じ理由によるものである。
問2(1)(2)酸素が多い血液を動脈血,二酸化炭素が多い血液を静脈血という。
体全身から戻ってきた血液は肺で,静脈血から動脈血に変えられ,肺静脈を通って心臓
に戻り,体全身に送られる。
問3(1)実験の文章を読むと,もともと21%の酸素を含んでいたが,呼気に含まれる酸素は
18%。だから7分の1だけ使われたことがわかる。
(2)ちょっと難しいか。運動時は①呼吸回数2倍,②呼気の体積2倍,③さらに使われた
酸素量も21%→15%で空気の6%分使ったということで(1)の2倍使われたので,2×2×2=8倍
使われたことがわかる。
[5]化学変化と量的な関係
問1 塩酸に石灰石を入れると二酸化炭素が発生する。よってI群はウ。II群はカ
II群,キは水素,クはアンモニアなど,ケは酸素の説明である。
問2 ちょっと難しい。表を見ると10.0gと15.0gの間で反応が終了したことがわかる。
また表を見ると5gの石灰石が全部反応した時は,2.8gだけ質量が増えて,2.2gは気体となる
ことがわかる。
10.0g→15.0gのときに,3.9g増えたことより,反応に使われた石灰石の質量をxとすると,
(2.8/5)×x + (5-x) = 3.9
これを解くと,x=2.5。よって,12.5gまで反応することがわかる。
[6]静電気に関する問題。問2がわかりにくい……。
問1 この時発生する電気は静電気という。同じ材質のものに発生する電気の種類は同じ。
問2 仮に,ストローに-が帯電したとする。
図2より,
ポリ塩化ビニル棒:-が帯電
ポリ塩化ビニル棒をこすった毛皮:+が帯電
図3より
ガラス棒:+が帯電
ガラス棒をこすった綿の布:-が帯電 となる。
よって,ストローをこすった紙(+が帯電)と同じ種類の電気が帯電しているのは,毛皮と
ガラス棒である。
問3 ガラス棒は+の電気を帯びている,と書いてある。
つまりガラス棒は電子がイ足している状態であり,蛍光灯から-の電気を持つ電子が
移ってきたのである。
[7]太陽黒点の観察に関する問題
問1 太陽の観察をしているときに太陽が外れてしまうのは地球が自転しているからである。
また,太陽は東から西に動いているように見える。
問2 黒点は太陽の直径の1/20であるから,140÷20=7万kmとわかる。黒点は周りよりも温度
が低いので黒く見える。
問3 黒点の観察でわかることは,
①黒点が動く→太陽が自転している。
②黒点が端でつぶれる→太陽が球形である,
ということである。
[8]遺伝に関する問題
問1 卵から細胞分裂を繰り返し,誕生するまでを,発生という。また自分でえさをとれる
ようになるまでを胚という。植物の胚は根や眼のもととなる部分のことであることも合
わせて覚えておく。
問2 図を見ると,灰色の親はAA,白色の親はaaという遺伝子型を持っていることがわかる。
つまり灰色の生殖細胞はA,白色の生殖細胞はaという遺伝子を持つ。
問3 子はすべてAaという遺伝子型をもつので,Aaどうしをかけあわせると,
AA:Aa:aa=1:2:1となる。AAとAaは灰色になるので,灰色:白色=3:1で発生する。
よって約1200匹のカエルからは灰色が900匹できるので,答えはエが最も適当である。
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■■まとめ■■
全体的に難しい問題はありませんが,所々考えにくい問題が入っています。
[4]問3で表の意味を正確に読み取るのは難しいでしょう。
[5]問2は計算がやや煩雑です。方程式を立てて考えられるか。
[6]問2は落ち着いて考えれば難しくないが,ややこしいので間違えてしまいそうです。
■■ポイント■■
[1]地層に関する問題
問1 火山灰が押し固められてできたのは凝灰岩また生物の死がいが押し固められてできた
のは,チャートや石灰岩などがある。
問2 ブナの葉について聞かれるのは珍しい。これはやや寒冷な地域に生息する。環境を知
る手掛かりを,示相化石という。
問3 まずF層はアンモナイトがあったので,これは中生代で決まる。D層はC層からフズリ
ナが出たので,それよりも古いことがわかるが,新生代か中生代かまでは決められない。
[2]運動に関する問題
問1 表をみると,3コマで16.8cmずつ増えていることがわかる。最初は等速直線運動をして
いることがわかる。1コマは1/10秒であるから,速さは168cm/秒
鉄球には水平方向には力が働かず,鉛直方向には力がつりあっている。
問2 表をよく見ると15コマめまでは16.8cmずつ増えているが,15コマ~18コマになるとき
に16.4cmしか増えなくなった。ここでは斜面をあがって行ったと考えればよい。
問3 速さがだんだん遅くなる → 力が運動方向と逆向きにはたらいている。
今回,斜面がまっすぐの直線なので,斜面に平行な向きの力の大きさは一定である。
[3]酸とアルカリに関する問題
問1 実験をするときは,電極をきれいにしなければならない。よって,蒸留水を用いて
よく洗った後に実験をおこなう。
問2(1)(a)イオンに分かれることを電離という。
(b)(c)電流を流さない物質は非電解質といい,ここではエタノールを選ぶ。
(2)Ba2+は2個の電子を失い,+の電気を帯びている。
問3(1)中和は水が1分子でもできれば中和という。中性になった時ではないので注意。
(2)(3)ここでは水に溶けにくい硫酸バリウムができたので白色沈殿が起こった。
[4]呼吸のしくみ
問1(1)(2)肺胞は表面積を広げることで効率よく酸素と二酸化炭素の交換を行っている。
小腸の柔毛も同じ理由によるものである。
問2(1)(2)酸素が多い血液を動脈血,二酸化炭素が多い血液を静脈血という。
体全身から戻ってきた血液は肺で,静脈血から動脈血に変えられ,肺静脈を通って心臓
に戻り,体全身に送られる。
問3(1)実験の文章を読むと,もともと21%の酸素を含んでいたが,呼気に含まれる酸素は
18%。だから7分の1だけ使われたことがわかる。
(2)ちょっと難しいか。運動時は①呼吸回数2倍,②呼気の体積2倍,③さらに使われた
酸素量も21%→15%で空気の6%分使ったということで(1)の2倍使われたので,2×2×2=8倍
使われたことがわかる。
[5]化学変化と量的な関係
問1 塩酸に石灰石を入れると二酸化炭素が発生する。よってI群はウ。II群はカ
II群,キは水素,クはアンモニアなど,ケは酸素の説明である。
問2 ちょっと難しい。表を見ると10.0gと15.0gの間で反応が終了したことがわかる。
また表を見ると5gの石灰石が全部反応した時は,2.8gだけ質量が増えて,2.2gは気体となる
ことがわかる。
10.0g→15.0gのときに,3.9g増えたことより,反応に使われた石灰石の質量をxとすると,
(2.8/5)×x + (5-x) = 3.9
これを解くと,x=2.5。よって,12.5gまで反応することがわかる。
[6]静電気に関する問題。問2がわかりにくい……。
問1 この時発生する電気は静電気という。同じ材質のものに発生する電気の種類は同じ。
問2 仮に,ストローに-が帯電したとする。
図2より,
ポリ塩化ビニル棒:-が帯電
ポリ塩化ビニル棒をこすった毛皮:+が帯電
図3より
ガラス棒:+が帯電
ガラス棒をこすった綿の布:-が帯電 となる。
よって,ストローをこすった紙(+が帯電)と同じ種類の電気が帯電しているのは,毛皮と
ガラス棒である。
問3 ガラス棒は+の電気を帯びている,と書いてある。
つまりガラス棒は電子がイ足している状態であり,蛍光灯から-の電気を持つ電子が
移ってきたのである。
[7]太陽黒点の観察に関する問題
問1 太陽の観察をしているときに太陽が外れてしまうのは地球が自転しているからである。
また,太陽は東から西に動いているように見える。
問2 黒点は太陽の直径の1/20であるから,140÷20=7万kmとわかる。黒点は周りよりも温度
が低いので黒く見える。
問3 黒点の観察でわかることは,
①黒点が動く→太陽が自転している。
②黒点が端でつぶれる→太陽が球形である,
ということである。
[8]遺伝に関する問題
問1 卵から細胞分裂を繰り返し,誕生するまでを,発生という。また自分でえさをとれる
ようになるまでを胚という。植物の胚は根や眼のもととなる部分のことであることも合
わせて覚えておく。
問2 図を見ると,灰色の親はAA,白色の親はaaという遺伝子型を持っていることがわかる。
つまり灰色の生殖細胞はA,白色の生殖細胞はaという遺伝子を持つ。
問3 子はすべてAaという遺伝子型をもつので,Aaどうしをかけあわせると,
AA:Aa:aa=1:2:1となる。AAとAaは灰色になるので,灰色:白色=3:1で発生する。
よって約1200匹のカエルからは灰色が900匹できるので,答えはエが最も適当である。
はじめましてw
あのー
23年度北海道の数学の解説、お願いしますw
by ゆかママ (2011-07-21 13:20)